こんにちは、バク転指導者の輪島貴史です
今日のテーマは『安全』について
僕はスタントマンですので、映画やドラマ等の撮影現場で沢山のアクションやアクロバットをしてきました
しかし、全ての現場が死と隣合わせ、というわけでもありません
アイドルが出演する映画で女性同士の喧嘩のシーンで押し合ったり、
よろめいて倒れる、というようなシーンでも安全管理をするのがスタントマンの仕事です
運動部の人にとっては、床に倒れるシーンは平気かもしませんが
そうでない方が床に倒れるシーンでは、マットを用意して安全な倒れ方を指導しています。
現場には魔物が住んでおり、「まさかこのくらいで?」というような事で怪我をしてしまう事があるのです
バランスを崩して倒れた時に尻もちをついた時に手首をついてしまい捻挫や骨折をしたという事故もあります
中学高校で運動部だった人にとっては、「まさかこのくらいで?」という感覚ですが
その感覚を基準にしてしまうと、事故が起こってしまいます
『常に弱者の目線で、油断せずに目を光らせる』
それがスタントマンの仕事です
アイドルグループAKB48のような有名で大きなグループとなると、怪我をすると大変です
大きな問題に発展し、プロデューサーがクビになってしまう、という事があったりするので
とても緊張します
今となっては差はつけません、命は平等です
相手が誰であろうと完璧なサポートをします、芸能人だからといって特別な事をする事はありませんが
下積みの頃に、様々な芸能人のサポートをしてきた経験から、今の安全管理に繋がっていると自負しています
特に、相手が子供の場合は大人ほど集中力があるわけではありません
「油断すると怪我をする」という知識も経験も足りないので、少し気を抜いただけで捻挫という事もありえます
そういった理由から、僕は体操のお兄さんのようなキャラではありません
大手の体操スクールのキャッチフレーズのように「楽しくのびのびとやろう!」とは思いません
全ては『安全』のために、時には厳しく接しています
そして、それは指導者だけではなく、ご家庭でも注意を呼び掛けて欲しいです
レッスン前に「集中して授業を受けてね」と、声をかける事も大切です
何重にも予防線を張り、安全に体操が習えるように、
父兄の皆さま、これから習われる皆さま、よろしくお願いいたします。
輪島貴史